FROM SAEKOPON WITH LOVE
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ポールがやってきた！ 元ビートルズのポール・マッカートニー、齢７１にしてワールドツアー「OUT THERE」を敢行中。「OUT THERE」とは「遥かあっちの方」くらいの意味だが、ブラジルだのニュージーランドだの、本当に世界中の遠いとこまで出かけて熱演している。私はチケット争奪戦をくぐりぬけ、東京ドームでのコンサート最終日に行って来た。ビートルズ、好きだったのよ。一番はジョン・レノンだったけど、もうおらんし。 五万人収容のドームで、私に与えられた席は、「これのどこがＳ席？なぜアリーナと値段が同じ？」と突っ込まずにはいられない三塁側二階１９列目。ステージ上の人間は肉眼では判別不能。この席こそOUT THERE・・・。巨大モニターのステレオ配置、ありがとう。
 しかし、ポールは凄かった。懐かしのビートルズナンバーから、ウイングス時代のヒット、そしてリリースされたばかりのニューアルバムからも、次から次に全力で歌い上げること約三時間！休憩なし！元気だ〜。 ポールぐらいの年齢の人から若者まで、色々な年齢層の客がいた。ビートルズは世代を超えて聞き続けられているようだ。よく「若い頃に読んだ小説を再読すると違うことを感じる」と言うが、私は音楽もそうだなと思った。歌のあちこちでシミジミした。 人生、長く曲がりくねった道、♪Long and Winding Road♪ ここまでやって来て、これから先の道がどう繋がって行くのかはわからない。ポールは歌う。♪Let it be. Let it be. Let it be. Let it be♪ ・・・なるようになる。あがいてもしょうがない。これって、悟りの境地だったのかも。
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イケアにイケた 北欧発の家具店、イケアが船橋にオープンしたときから、ずっと行きたかったのだが、千葉は遠いし、週末は混むと聞くし、週日は都合がつかないし、で「なかなかイケアにイケアい」というしょうもないギャグを飛ばし続けて幾年月。ついにやりました。一人IKEA on Friday! @ 新三郷。
次に思ったことは、「ここで買い物して、一から新居を作りたい！」だった。こんなベッドを置いて〜、こんなファブリックをかけて〜、ラグはこの色で〜、・・・・ってやれたらどんなに楽しいだろう。が、今ある家具やらなんやらを捨てるところから始めるのは非現実的なので、これもイケアに来た結婚前とか引越し前ではない人が買うような物を買う。バスマット６９９円×２枚。ブックエンド４９９円×二個。袋止めクリップ２４９円、一パック２０個入りなど。 その後、思ったことは「歩けるようになったな〜、私」だった。少し前まで、近所のイオンの食品売り場が広すぎて、野菜売り場から鮮魚売り場に行く途中で行き倒れになりそうだったのだが、この広いイケアで二時間以上以歩き回って問題なし。骨折から二ヵ月半。筋力カムバック！ ところで、行きはナビ推奨の首都高経由で、所要時間一時間十分。帰りは別ルートの一般道で一時間。高速代９００円の意味は何？
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なかなか 足の甲の骨折から二ヶ月経った。松葉杖没収からだと一ヶ月経ったことになる。ここいらでバッチリ完治しているだろうと思っていたら、ちょっと甘かった。 歩行力はゆっくりと戻ってきた。怪我をした左足は身体を前に押し出す力が不足していて、左右バランスの悪い歩みとなっている。完璧なバランスを５対５とすると、今は５対４くらい。左足はむくんでポテポテになったのだが、このポテポテがなかなか消えず、右足のすっきりした形を１０とすると、左は二割増しの１２くらいか？ 履いていた靴下を脱ぐと、その織り模様がポッテリした左足にエンボス加工されている。トイレットペーパーか。
今日が久々の整形外科の予約日だった。私は「今日で終わり！」と思い込んでいたが、レントゲン写真とボコボコ足を診た後で、担当医は「治ってきていますね。では、次の予約は二ヶ月後の１２月で」と言った。えええっ！！全治二ヶ月ってことじゃなかったの！？ 四ヶ月だったの！？
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その後の展開 骨折二週間目の通院日に、今後の見通しを尋ねたら、「四週間目にシーネ固定をやめて、体重負荷3割あたりからリハビリを開始します。完全に元に戻るのは八週間後で、そのときに松葉杖を返却してください」と言われた。 で、四週目の通院。今日からリハビリだと思って診察室に入ったら、「レントゲン見ると骨はついてますね〜。靴持って来てますか？履いてください」といきなり言われた。カバンから左用のスニーカーを出し、まだ左足は全体にプックリしているので、紐を広げながらおそるおそる履いた。 「はい、立って。はい、歩いて」 動きはぎこちないものの、松葉杖もシーネもなしで、立てて、歩けてしまった。四週間ぶりの自力歩行！こわっ！！
診察修了！ 松葉杖没収！ 保証金一万円返却！「シーネもこっちで処分します」と言われたが、「不安なので持ち帰ります」と袋に入れ、カメ的速度の斜め歩きで整形外来を後にした。画像は今朝の私の足。ほれ、まだ左がプックリ。
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階段落ち 自宅近くの歩道橋で階段を踏み外してこけた。左足をしたたかにぶつけて痛かったが、その日はどうしても行かねばならない所があり、ヒョコヒョコとそっちの足をかばいながら駅まで行き、電車に乗り、目的を遂行した。だが、左足の甲が腫れてきて、歩くのが難儀になったので、タクシーを捕まえて帰宅することにした。 帰宅してから、「打撲か捻挫だと思うが、まさか骨にヒビとか入っているといけないし、念のため病院でお墨付きをもらおう」と考え、またタクシーで病院まで行った。そこでレントゲンを撮ってもらい、先生にお墨付きをもらった。 「はい、ここ、骨折しています」
「でも、運良かったです。手術はいりません。」 が、左足先からふくらはぎにかけて、Ｌ字型の添え木みたいなのをガバッとつけられて、包帯でぐるぐる巻きにされて、松葉杖で歩く練習をさせられた。これで運がいいのか？ 「左足に体重をかけないように。四週間、この形で頑張ってください」 その後、会計で「松葉杖の保証金が一万円かかります」と言われ、ここまでタクシーに乗りまくっていたため、私の財布にあと一万五千円くらいしか残っておらず、しかもここからもタクシー帰宅しかありえないので「カードでもいいですかっ？」と尋ねたら「保証金は現金です」と返され、慌てて「治療費そのものはいくらですかっ？」とたたみかけた。その合計はタクシー代がギリギリ残る額に納まった。やはり運がいいのか？ 百歩譲って、私の運がいいとしても、不便である。とにかく不便である。なにげない作業のほとんどが、人間の二足歩行を原則としていたと思い知らされる。松葉杖をうまく使いこなせず、室内ではほとんど四つんばい移動。何かを運ぶのに手が使えないので、口でくわえたりしてしまい、「これではまるで大きなネコじゃん」と思った。
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温泉＠千葉by新車（？） 昨秋、車が新しくなった時に「新車でお出かけしたい」と言っていたのだが、色々と忙しくなって放置し、その間、駐車時の目測間違いでバンパーをこすったりもした（オットが、二回も）。約半年後、やっとドライブ実現。そのちょっと前に黄砂が降って車はほこりだらけだったが、洗車をしている暇がなくて、そのまま房総半島の山中にある養老温泉への一泊旅行に走り出した。 
天気は曇りで、四月としてはやや寒い朝、アクアラインを経由し二時間半くらいで養老渓谷に着いた。チェックイン前に、滝巡り遊歩道を散策。コースの基本は養老川をたどっていくつかの滝を鑑賞するというものだが、高低差も距離もそこそこあり（４キロ、一時間半、階段登り付き）、これだけ歩けば今宵の予定摂取カロリーをプラマイゼロに近づけるかもと思う。
宿は非常に良かった。部屋数が少なく、従業員さんの目配りが行き届き、お風呂状況もの〜んびり。渓流を望む露天を一人占め。お楽しみの夕食は手が込んでいた。皿の上の景色がいちいち美しく、料理人は花道とか造園とかを勉強したのではないかと思われるほどであった。旬のタケノコをあちこちにうまくアレンジしてあって、食材の取り合わせにも感心。 翌朝、若干の雨が降った。旅館の出発と言えば、従業員さんのお見送り付きがお約束だが、うちの車は黄砂にまみれたあとにパラついた雨粒のせいで、全体がブチ模様になっていた。この車、ルーフの形状が猫背で、まだらになったその状態を動物に例えれば、ブチハイエナなのであった。
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美容院の災難 その女は予約なしで突然入って来た。そして美容室中に聞こえる大声でノンストップでしゃべり始めた。 「ショートにしたいんだけど。ねえ、パーマかけたほうがいいかしら？六時にアロマ予約してるんだけど、パーマしたら過ぎる？でもいいの、アロマは別にどうでもいいから。バッサリ切りたいんだから。そうね、パーマかけなくても、寝起きですぐにまとまる髪で、可愛い感じにして。坊主でもいいわ。どうせまた髪なんか伸びるし。瀬戸内寂聴みたいな感じ？」
私はカットの途中で耳がダンボ。ヘアスタイルの要望がコロコロ変わる。しかもヘアスタイルの話の合間に身体のあちこちが痛いという訴えまで挟まるのだった。すでにケープつけてもらっているのに、「ちょっとタバコ」と言って外に出る。女が外に出るとスタッフと残りの客が堰を切ったようにしゃべり始めた。
「仕上がりが全然わからないのにカットするって、美容師になって初めてですよぉ〜」 この完全に頭のイっちゃってる客の滅茶苦茶なトークの中で、私的に一番ウケたのは次のセリフだった。洗髪用リクライング椅子に座らされた時のもの。 「気を付けてちょうだいっ。私はね、腰が痛いの。背中も痛いの。あちこち痛いんだけど、首が一番ネックなのっ」 私がお会計をするとき、まだ彼女のカットは進行中であった。お釣りとメンバーカードを手渡しながら、担当美容師が私に小声で言った。
「今度見えたときに、この結末を教えてあげますね」
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ヨガ  私の性格の問題なのだが、ひとつのことが気になると、そこに捉われてドツボ状態になる。良い方向へのドツボだとそれなりの完成度で何事かを成し遂げるが、悪い方向へのドツボだと心身がデススパイラル。疲れる。心にON/OFFスイッチがあると楽なんだけどね〜。数か月前に、簡易切り替えスイッチみたいなものを見つけた。ヨガ。会員になっているスポーツクラブのスタジオメニューにほぼ毎日入っているのだが、出てみたら、６０分のヨガレッスンが非常に気持ち良かった。身体をねじる。呼吸を深める。筋肉を使う。レッスンの前と後とで心持ちが違うではないか。悪い方のドツボサイクルが一旦止まるような感じがする。 「いいかも〜」と思い、これまでやっていたスイミングを棚上げして、可能な限りヨガクラスに出るようにした。もちろんスケジュールが合わないことも多々あるので、ヨガＤＶＤを買って家でもやるようになった。すると自宅床の足元のグリップをしっかりさせたくなってヨガマットの購入となり、ＢＧＭにインストラクターが使うマントラ風音楽が気持ちいいのでそれも仕入れ、暇を見つけては朝に夕に・・・・、ありっ？ やっぱりドツボ？
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ブルー 免許更新のお知らせハガキがやってきた。優良ドライバーのみがもらえるゴールド免許を長年所持していた私であるが、近年、一旦停止とUターン禁止で、それぞれ待ち伏せ中の卑怯な白バイに止められたのが崇り、今回はブルーに格下げである。ち。ブルーだと任意保険の掛け金が上がるんだよっ。 しかも、違反があった場合、最寄の警察所での更新は不可で、都内三か所どれかの免許試験場まで赴き、二時間の講習を受けねばならないのであった。一番近いところで東陽町。全然近くないじゃん。往復を含めると軽く四時間の拘束じゃん。
嫌なことはさっさと済まそうと、先週の土曜日に朝から東陽町へ。一時間近くかけて辿り着いたら、試験場の門が閉まっていた・・・。門の前でカバンからハガキを取り出す。げっ。一週間のうち、土曜だけお休みじゃん。二時間と交通費の無駄。おのれのアホを呪う。 火曜日にたまたま仕事のキャンセルが出たので、この日に出直すことを決心。そしたら前夜から雪が降りだし、朝は一面の銀世界・・・。ヤケクソで雪をザクザクと踏みながら、二度目の東陽町行き決行。 悪天候のため、更新者は少ないようだった。手続きはスラスラと進み、ヘアもメイクもチェックする暇なく写真撮影へと流された。更新料に講習料まで払わされ、交通事故のビデオ等見せられ、教官によるオヤジギャグを盛り込んだ講習を受けさせられる。寒いわっ。休憩時間に自販機からホットコーヒーを出そうとしたら、ボタンを押し間違い、アイスコーヒーを飲むはめに。心はどんどん荒んでいく。 やっと苦行が終わり、新しいブルーの免許を渡され、その写真写りの悪さに本人もブルーになりながら、帰途についた。次にこの免許がゴールドになるには、無事故無違反の五年の歳月が必要なのであった。ばかやろ〜。
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大人のクリスマス 
クリスマス・ディナーの定番ってなんだろう？チキン？フレンチ？ケーキ？少なくとも「串揚げ」でないことは確かだ・・・。たまたま１２月２４日の落語会のチケットがとれ、姉夫婦と大手町の日経ホールに二時集合。昔昔亭桃太郎→柳家さん喬→滝川鯉昇→柳家権太楼という順で、ベテラン四人を聞く。全身脱力するようなネタと、肩に力が入るネタが交互に語られ、私はしみじみ「脱力系」が好きとわかった。あまりの展開に椅子からズリ落ちそうになるヤツ。
お茶漬けまで食べ、お腹パツパツでお店を出てから、少し散歩。大手町界隈はイルミネーションがすごかった。大通りには灯籠やら花ボンボリ（？）やらが並べられ、並木道は歩いても歩いても、電飾。時節柄、きっと一つ一つがＬＥＤ。
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三郷はけっこうな田舎で、田んぼと倉庫群の中を走った先に、黄色と青のイケアが見えたときは、気持ちが盛り上がった。♪は〜るばる来たぜ〜、イケア〜♪ 車を停め、店中をぐるぐる歩いての感想は、初めてイケアに行った大方の人とたぶん同じだと思う。「広い！安い！おしゃれ！」
実は、シーネ固定が取れた直後に二次災害があった。車から降りて右手でドアをバンッと閉めたら、そのドアの回旋半径内に左足が残っていたというもの。重いドアが勢いよく左足の脛にぶつかった。痛かったが、紫色になるということもなかったし、たいしたことはないと判断していたら、ずいぶん時間が経ってから、皮膚が妙に盛り上がってきた。たんこぶというヤツ？これがまた治らない。エンボス加工の上方に大きなこぶ。もうボコボコ。
「じゃ、松葉杖は返却してください。自分で筋力を取り戻してください」
素人目にはよくわからないのだが、先生が指差す左足の二本目の指からつながる甲の部分の骨がまずいことになっているらしい。
５時に落語が終了して、「