私：「あの、予算がコレコレだから、より安いものにしとこうとか、高いものでもいけるとか、そういう話じゃなくて、コレを使いたいから、コレでいくらになりますかと尋ねているんですけどね」
　K：　「いや、予算がわかると、合わせやすいからさ」
　私：「　・・・・・・？　ええっと、　私、カタログ価格はわかってますから、その足し算はできるんですけど、商品の掛け率も色々ありますでしょ？　それぞれに工事費用だって」
　K：「う〜ん。じゃ、今週中に見積もり出します」

　 その数日後、来たのはファックスではなく、Kさん本人だった。私に茶封筒を渡し、「すいません。まだ仕事があるんで、今日は渡すだけで。値段のことは言っていただければ、またなんとかできますんで」と言い残し、そそくさと去って行った。茶封筒の中の見積もりを拝見。うむ。コレは高いかもよ。

　実は、催促電話の後で、過去にとったキッチンリフォーム等の見積もりを参考に、掛け率も想定した上、だいたいの足し算をしていたのだった。大リフォーム会社に依頼すると、あらゆる営業経費がオンされるので全体の価格は高めになるが、施工者にダイレクトに頼むということはその経費がゼロに近くなるので、安めになるのがスジ。　・・・・おや？　よく見ると手書きの見積もり書の肩のところに「一回目」と書いてある。え？　一回目？　Kさん、ここから二回目、三回目と段階を追って下げていくおつもり？　値下げしろの上乗せがしてある？

　一回目の見積もりの後、率直な意見の交換があり、しばしあってから二回目が出て、また忌憚ない意見が（主に私から）述べられ、次に順調に三回目が出て、値段が落ち着いた。よし、納得。内装分はKさんのお仲間のOさんが、別途見積もりに来ることになった。