第百九十七話 沖縄県へ @
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2020年2月、武漢発の新型コロナウィルスに罹患する人が日本各地で現れ始めた。 テレビ報道がコロナ一色になり、関連情報をミソクソ混ぜ合わせて、 朝から晩までリピートで垂れ流すことにウンザリし、私はテレビを消した。 情報はネット経由で十分。必要以上に人心を掻き乱すメディアはいらん。ストレスで免疫力が下がるわっ。 リビングのテレビはオフだが、オットは自分の部屋にテレビがあるので適宜ニュース等を見ていた。 ネットで仕入れるニュースもミソクソであるが、何を読むかは自分で選択でき、尚且つ、 気になる点を自分で掘り下げて調べることもできる。横浜港に停泊したままのクルーズ船内からのツィート、 マスクが市中に出回らない理由、愛知県では複数のジムで感染が広がっての営業中止・・・。 ふむ。自分にできることは手洗いだけだね。あー、洗いすぎて指先がカサカサしてきた。 スーパーでビニール袋を開けられないのは元々だが、だからと言って、 そこに置いてある濡れタオルって、今どうなのよ?自分の指をペロっと舐めるわけにもいかないし。 ちょっとぉ、このエレベーターのボタンってどんだけの人が押したのよ。わっ、エスカレーターの手すりに触っちゃったやん。 テレビを見なくても、充分動揺している私であった。 さて、問題は3月4日出発予定の沖縄旅行だ。予約したときはコロナのコの字もなかった。この件もネットで調べよう。
旅行会社のHP :「国内旅行は催行されます。個人の判断での旅行中止は規定通りのキャンセル料がかかります」 キャンセルしないといけない理由が見つからない。 あるとすれば、日本全体を覆う自粛モードくらいだ。 オットと私は、なけなしのマスクをつけて、羽田からの飛行機に乗ったのであった。
2020年3
月14日
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