機内でのアナウンスは「札幌は雨です」だった。え〜！今年は全国的に梅雨が長くて大雨傾向が強い。 気候の違う北海道に期待していたのに〜。飛行機が降下し、厚い雲を抜けて着陸。 ああ、札幌にジトジトと降る雨が恨めしい。

　・・・が、レンタカーで新千歳空港から小樽方面へと走っていると、空が明るくなってきた。雲間が切れてきた。 青空が顔を出した。やった！

　２０１９年７月１７日からの三泊四日、三年連続になる夏の北海道は、生ウニ丼を目指すことから始まった。 飛行機が若干遅れたこともあり、ウニ丼を食す予定の「島武意海岸」（しまむいかいがん）に到着するのは午後二時半を回りそうである。 昼食としては非常に遅い。夕食をやっていない店なので、営業時間の終了は三時半。

　札幌の町を高速道路から眺めながら走り抜け、 札樽自動車道に入り、小樽を越えて海岸に出た。 ここは積丹半島。いくつか観光スポットもあるが、ウニが待っているので止まっていられない。

　道すがらということで、「ローソク岩」だけ一分で観光。 海にすっくと突っ立ったロウソク形状の岩である。角度が合うと太陽がロウソクの上に灯った火になるそうだ。 写真を撮ったらさっさと車に戻る。ドンドコドンドコ走る。

　２時５０分、島武意海岸の漁港近くにある「お食事処みさき」に到着！ セーフ。

　六、七、八月しか提供できない生の積丹ウニがご飯を覆いつくすウニ丼は、 自販機から食券を買い、自分で水を汲み、 食べ終わったらトレーを返却口に運ぶというセルフサービスで、一人前２８００円。(^^;)。 「死ぬまでに一回食べたい」と念じていたのでお値段はもういいや。濃厚。トロトロのネトネト。悲願達成。

　車に戻り、積丹半島の西北端にある「神威岬」（かむいみさき）を目指す。 地形の端っこ押さえと灯台が好きなので。

　神威岬はなにやら伝説があったようで、かつては女人禁制の地だったと言う。 今はもちろん誰でも問題なく、岬の遊歩道を歩いて先端まで行くことができる。 切り立った岸壁から見下ろす海はシャコタンブルー。 空は灰色なのに、そんなことに関係なく海は青い。

　

　ガイドブックには「往復４０分くらい」とあったが、実際には一時間くらいかかったのではなかろうか。 崖の道を上がったり下りたり、階段を上がったり下りたり。 白黒の神威岬灯台を通り過ぎて、先の先まで歩いた。そこは３６０度の海原、絶景の地であった。

　 　

　行きはまだ元気だったが、帰りはキツかった。登り階段が続くハードさに、 心臓バグバグで、さっき食べたばかりのウニ丼を吐きそう。 一生に一度のウニ丼を吐いてはなるまい。ゼイゼイ。ハアハア。しんどい〜。 ここ、女人禁制を貫いてほしかったかもしれんで。(-_-;)

　

　神威岬を出て一息つき、積丹半島の残りをグルッと反時計回りでドライブ。 国道２２９号は右側がずっと海である。岩の多い海岸線でトンネルも結構多い。遠くに羊蹄山が見えた。 そのまま行くとニセコ方面だが、時間がないのでニセコは割愛し、岩内で内陸方面に曲がる。 積丹半島の付け根を横切り、国道５号を経由して小樽に向かった。

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