新幹線の駅というものは、いつ何時でも改札を通ってホームに入れるのが普通だと思うが、角館駅は改札の外にある待合室で待つシステムだった。直前に改札が開いて、客をホーム内に入れてくれる。これって、たまにしか電車が来ないからかな？おお、右手から真っ赤なこまちがやって来た。

　席に落ち着くと、車内販売が回って来たので、「お弁当ありますか？」と尋ねたら、「今あるのはこれだけですが、盛岡でサケイクラ弁当が入りますよ」と言う。よし、それにしよう。お姉さんが「じゃ、予約ですね？」とメモをとる。盛岡を過ぎたら、席まで持って来てくれるのだそうだ。嬉しいサービスだ。

　配達されたサケイクラの夕ご飯を食べながら、ビールを飲みながら、こまちに運ばれること、約二時間半、首都圏に戻って来た。秋田県、近いわ。自宅に戻ったのは八時半頃。不在時間は３７時間半。盛りだくさんの弾丸ツアーだった。さて、タラはどうしている？

　玄関を開けたら、タラが廊下でデレンと寝そべっていた。暑い日だったけど、部屋の中がうだっているというほどではない。熱烈お出迎えはしないが、寝呆けているだけで、元気そう。出かける前に食欲が落ちていたのはどうなったかしら？　留守は二日なのに三日分を盛り上げたドライ置き場を見る。

　ちょっ、ちょっと！　ほとんど食っとるやんかっ！　ちょこっとしか残ってないやんかっ！　飼い主留守で、文句を言う相手もおらんし、暇ですることがないから、療法食ボリボリ食ってやり過ごしてたんかいっ！驚きの展開に私がワーワー言っていたら、ボーッとしていたタラが、やっと覚醒したようで、人の足にスリスリしてくる。抱き上げてやると腕を咬もうとすらする。そこっ！出発前にあんたに咬まれた傷がまだ治ってないんだよっ！

　次に、二つ置いたネコトイレの中を点検すると、しっかりとしたブツと適切量のシッコが振り分けてしてある。部屋中どこにも吐いた跡はなく、食べた物はしっかりとすべて消化された模様。私の心配は何だったのか？

で、我々が帰宅してからが、また食べたり、食べなかったり、食べなかったり。これってネコのむら食いに過ぎない？　でも昨日は必要量に全然足りてなかったよ。今日もすごく足りないよ。そういうことしていると、飼い主はまた秋田に行くよ。