タラの甲状腺機能亢進症は、療法食だけでコントロールされている。ドライ一種類と缶詰一種類だけ。投薬なし。通院なし。飼い主もネコも楽なパターンなのだが、タラが療法食に飽きてきた。さすがネコだ。缶詰を出してもしばしば放置される。また、ドライの量に関しては、いつもの大スプーンで、一日につき三杯は少なくとも食べてほしいのだが、この頃、消費量が減り、どうかすると一日スプーン一杯半とか・・・。それではエネルギーが足りない。心配だ。元々平べったい体型が、更に平べったい。ええっ、今日はスプーン一杯分だけっ！なんなのっ！やめてっ！

　療法食を作っているメーカーのお客様相談室に電話して、効能が同じで違う味のフードが出ないかと尋ねてみる。「申し訳ありません。一種類のみです。お客様のお声は大切に開発の方にお届けします」やっぱりね。次に、療法食に一般食や刺身などを混ぜた場合の問題点についても確認する。「申し訳ありません。少しでもヨウ素を取り込むと効果がなくなりますので、療法食オンリーでお願いします。無理なようでしたら、獣医さんにご相談なさって、投薬に切り替えるしかないと・・・」そう来ると思ったよ。

　しかし、本にゃん、大元気で、出発の二日前の深夜、意味不明に騒いだのでなだめたら、左腕をカプされた。眠かったのでそのまま消毒もせずに寝たら、朝、咬まれた部分が赤く盛り上がって腫れている。わっ、牙が刺さっていたのかっ！これって病院行くべきなのかしら？ええっと、私が行くべきは、獣医さんじゃなくて〜、ん〜、これ、外科？皮膚科？

　出発前日、タラが今日は珍しくご飯をよく食べていると思って喜んでいたら、その後、下痢しとるがな・・・。私の腕の腫れは引いてないが、放置していいのかなぁ〜？う〜ん。今、旅行をキャンセルするとキャンセル料が・・・。

　・・・とかなんとか、思い悩んでいるうちに、出発当日になった。タラのドライフードは、余裕を見て三日分の必要量を盛り上げる。大スプーンに９杯。食べないかもしれないが、缶詰療法食も少々出す。ネコトイレは二個に増設。水を各所に配置。暑くなるといけないので、窓をスペーサーで少し開けた形のままロックして、換気扇をオン。若干後ろ髪を引かれつつ、家を出たのであった。