Feb.11 '17 アルプス乙女 　「今回は小品にしましょう」 　前回の新大陸フラワーブーケがめちゃくちゃ複雑だったことで、クラスに疲労の色が濃くなったせいかもしれないが、先生が持って来たのは小さなリンゴであった。直径が４センチ程度の可愛いリンゴで、アルプス乙女という品種だそうだ。 　「一つだけ描いてもいいし、二つでもいいし、一つは外側を描いて、もう一つはカットした断面図を描いてもいいですよね」 　という話だった。カットすると断面が傷んで長持ちしないので、私は二つのリンゴを切らずに並べてみることにした。右のを横に転がし、左のはまっすぐ置いてみた。 　　 　 モデル ↓ 　デッサンは簡単であった。このリンゴの表面には白い小さなブツブツがたくさんあるので、それもしっかり描いた。このブツブツにも左上から光が当たっているので、一ミリ程度の物に影が入る。鉛筆の段階で、マルではなく逆を向いたCで描いておくと、右下に影がある感じになる。 　塗る段階になって、白いブツブツを残しながら、赤く丸く色を重ねていくのが大変な作業とわかった。難しい。ピンクッションのようなゴチャゴチャした植物を描くより、こっちの方が、私にとっては難しい。誤魔化しがきかない。 　小さいし、単純なフォルムなのでササッと描けると思ったら、全然ダメ。わ〜、丸くならないよう〜。白いハイライトはどのくらい残すんだよ〜。 　 アルプス乙女 ↓ 納得のいかない絵になった。 　くっ。

掲示板へ　Botanical Art　目次へ　　次へ